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2005年版
台湾工業年鑑

 

LED産業

1.概要

 光電協進会(PIDA)によると、台湾LED産業は外国メーカーによる大挙しての生産拡大、新規ライバルの加入、さらに特許による障害に直面している。台湾メーカーの製品応用拡大テンポは生産量より遅く、価格削減による競争は避けられないため、2005年のLED産業は内憂外患局面に直面する。2004年における台湾のLED封止生産額は10億米ドル以上に達し、世界生産額60億米ドルの1/6を占め、日本の30億米ドルに次いだだけで、台湾LED産業の実力は引き続き拡大中で、この傾向は2005年にも続く。
 PIDAによると、台湾LED産業は新たな挑戦に臨んでいる。各業者は2005年初め以来、産業の先行きに対する見通しはよく、さらに多くの新たなLED応用オーダーを獲得した。しか

 

し、LED産業は引き続き成長に対するネックが存在し、懸念される内外的要因がある。内的には台湾メーカーの製品差異化は小さく、同業間のオーダー争奪状況は深刻なため、最終的に同業間の価格削減による競争状況に陥る。一方、製品応用面の拡張テンポは生産量に及ばず、台湾業者の受注は依然として携帯電話応用を主とする。しかし、携帯電話の市況が悪化する時に台湾LED産業への影響が大きい。新規応用例えば自動車やLEDのバック光源が注目されている。外的面では、日亜化学、豊田化成などのメーカーは軒並み生産能力を大挙して拡大したが、台湾メーカーだけが拡張を停滞している。さらにLumiledがLED照明連盟を組成し、LED各種応用に参入する業者の加入を要請したことも台湾メーカーを孤立化させることにつながる。最終的に外国業者の特許による障害もネックになっている。したがって内外的障害に直面していることは台湾LED産業の現況といえる