サンプル

2012年版
台湾工業年鑑

 

まえがき

 欧州債務危機が続いており、世界景気に対する懸念が高まる中、中台間のECFA発効、中国人の個人旅行条件緩和、中国資本の来台投資項目拡大、台湾銀行の相次ぐ中国投資制限緩和が加わり、台湾経済が深刻な衝撃を受けている。本年鑑は上述した要因を受け、台湾各業界への影響を分析する。

 構成は台湾経済情勢について分析・展望する経済編と台湾工業界のエネルギ−産業、電子機械工業、機械工業、化学工業、紡績工業について記述する産業編とに分けており、さらに、産業編の電子機械工業には情報工業、通信機器工業、家電工業、光電工業、半導体、電線ケーブルなどを含んでいる。機械工業には機械設備及び部品、輸送機器工業、金属製品工業などを含み、化学工業にはプラスチック、ゴム、セメント、製紙、製薬、陶磁器、飼料などを取り上げた。そして紡績工業には紡績、アパレル、その他業にはマスク業、自動販売機、眼鏡などが含まれている。

 

 


 それらの内容については()概要()需給(台湾国内、輸出入)()問題点に分け、原則として過去5年間の推移をフォロ−した上で、現状及び中国大陸との関係を分析し、今後の展望及び問題点も盛り込んだ。また、全体を通じて豊富な図表を入れて分かりやすい方法で述べている。

  なお、各産業編の最後に関係諸団体名簿を記載しており、メーカー名簿については当研究所発行の最新台湾メーカー10,000社総合名簿のご利用を推奨する。当研究所は、台湾産業経済の推移及び個々の工業界の動向を知る上で、より便利でかつより的確な現状把握の資料を提供するために、年々、内容の充実に努めている。