サンプル

2013年版
台湾工業年鑑

 

まえがき

 近年台湾経済が低迷し続けた原因を追及すると、産業付加価値率と輸出競争力が低下したことに由来する。多くの産業は利益の獲得が困難な苦境の中に置かれ、コスト削減を続けるしかない。外国人労働者雇用、派遣労働力活用、給料引き下げはコスト削減への近道になっている。本年鑑は台湾経済を低迷させた原因とともに、台湾各業界への影響を分析している。
 構成は台湾経済情勢について分析・展望する経済編と台湾工業界のエネルギ−産業、電子機械工業、機械工業、化学工業、紡績工業について記述する産業編とに分かれており、さらに、産業編の電子機械工業には情報工業、通信機器工業、家電工業、光電工業、半導体、電線ケーブルなどを含んでいる。機械工業には機械設備及び部品、輸送機器工業、金属製品工業などを含み、化学工業にはプラスチック、ゴム、セメント、製紙、製薬、陶磁器、飼料などを取り上げた。そして紡績工業には紡績、アパレル、その他業にはマスク業、自動販売機、眼鏡などが含まれている。

 

 


 それらの内容については(1)概要(2)需給(台湾国内、輸出入)(3)問題点に分け、原則として過去5年間の推移をフォロ−した上で、現状及び中国大陸との関係を分析し、今後の展望及び問題点も盛り込んだ。また、全体を通じて豊富な図表を入れて分かりやすい方法で述べている。
なお、各産業編の最後に関係諸団体名簿を記載しており、メーカー名簿については当研究所発行の最新台湾金型鍛造鋳造メーカー名簿と台湾機械メーカー名簿のご利用を推奨する。当研究所は、台湾産業経済の推移及び個々の工業界の動向を知る上で、より便利でかつより的確な現状把握の資料を提供するために、年々、内容の充実に努めている。